旧三菱一号館復原計画シンポジウムというのに出かけ。
一丁ロンドンと呼ばれた丸の内煉瓦街の先駆けであった、
コンドル設計曾根達蔵監督の三菱一号館を、同じ場所に復原しようという計画がありまして。
事前に、一応調べてみたのは、いつからいつまで存在した建物だったのか?
明治27年に竣工、昭和43年に解体。
三菱地所自らが一度壊した建物を同じ場所に同じように復原する。
一回壊しちゃったんですけど、やっぱりいいものだったので、またそっくりに作ります。
というのは、なんというか、ちょっとキモチワルイ気がしていて。
どんな話が聞けるのか楽しみでしたが…
結局、一番印象に残ったのは地所に対しては痛いことを言っていた松山巌さんの発言。
丸の内の街並みの風格、とかコンドル設計の建築の歴史的意義、とか…
ゼロとは言わないけれど
その歴史的建造物復原という行為に対して、
容積率が緩和されるということで。
復原される三菱一号館の後ろには、地上35階建、容積率1530%の超高層が建つということ。
そのために、予定地に建つ昭和3年建設の八重洲ビルは、
保存の是非を問われることもなく 取り壊される計画であること(知らなかった!)。
丸の内に、旧三菱一号館を言い訳にして、
もしかすると50年・100年単位で残るかもしれないもの、
ますますヒートアイランドを促進するもの、 空気を汚すもの、交通渋滞を生み出しかねないもの、 を建てて行くことに関し、誰が未来に対して責任をとると言うのか、という問いかけ…松山さんの話は、わかりやすく、想像しやすく、パネラーの都の都市整備局の方や地所の方は、勿論わかりやすい解答は出せず。
海風遮ったと評判のシオサイトの容積率は1200%。この先の丸ノ内は1300%が標準のようです。
せんぱーせんと超えるって、もうよくわからなくなりますな。
シンポジウムの主催は学会で、司会は鈴木博之先生で、会場は丸ビル。でした。
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