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March 18, 2012

*中国出張ー天津

そしてバタバタと、現ボスとは最後となる出張へ。
上海、南京と天津に行ってきたのですが、天津の記録を少し。忘れないうちに。

祖母が戦前〜戦中にかけて暮らした街。
ずっとずっと見てみたいと思っていました。
念願叶って、初めて、出掛けてきました。

祖母の天津時代のアルバムを何度もめくっていて、
これらの写真のシーンを探せるといいなあと思っていたのですが、
結論から言うと、わかったのはこの場所だけでした。
sobo_tianjin.JPG
最初に出掛けた旧イギリス租界。むかしは「ビクトリア公園」という名でした。解放北路沿い。旧アスターホテル?の向かい側で、今は市委公園というよう。下手な写真で残念。時間がなかったのだけど、このあと結局一ヶ所も「わかる場所」を発見出来なかったので、じっくり撮影して、どうせなら自分も同じポーズで写してもらえばよかったなあ、などとちょっと悔いが残ってます。まあしかたない。

イギリス租界には洋風な銀行建築などがたくさん残っている、と調べ聞いて、なんとなく上海の外灘(バンド)のような街並みを想像していましたが、もうすこし小規模かつ種類の多様な建築が、これでもか、とたくさん並んでいて、正直、上海よりだいぶ面白かったです。
これは旧横浜正金銀行。THE・ジャイアントオーダー!!みたいな建築、たくさん見られました。
yokohamashokinbank.JPG
解放北路沿いは、調べていった数年前の資料写真以降で、更にオリジナルに近づけて復元工事をしているものがあったり、道路も敷き石で舗装されなおしていたり、街灯のデザインも変えていたり、歴史的な街並みを観光資源として整備している感じです。

こちらは旧フランス租界あたり。和平路沿いの天津勧業場など。
tianjin_kangyoba.jpg
ここから西へ向かうと旧日本租界となります。
このあたりは、通り沿いはかなり建て替えられてしまっており、「旧租界風」なファサードのショッピングモールになっていて、なんだかなあ…となったのですが、一本裏に入るとこんな感じ。
tianji_ura.JPG
この写真のあたりは、古い商業地図で見ると「○○洋行」などの商社が並んでいたと思われる場所。もう少し行くと取り壊しが始まっている場所もあり、こんな風景はいつまで保たれるかわかりませんが、「裏」にはまだ少し昔の風景なのかなと思われる場所がありました。

一日歩いただけで、物足りなさは残りますが、
やっと行けたー、と喜びもひとしお。
旧日本租界の南の方は行けていないので、引き続き残って調査をするという九州大学の学生さんに、祖母の写真を託してみました。
天津市は、ほかに旧イタリア租界も、観光用に盛り上げている模様。浅草仲見世的な古文化街など、観光地は他にもたくさん。思っていたより「都会」で、中心部は人もビルも多くて息が詰まる感じでもありました。規模も大きいので、移動にはタクシーがよい感じ。

充実の旅で満足でしたが、帰り、天津→上海で乗り継いで成田へ帰国予定が、天津からの便が濃霧で飛べず、結局上海に延泊して翌日帰る羽目になったのは、…日ごろの行いなのか!