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April 20, 2011

*「国民の映画」

三谷幸喜舞台、今年ふたつめ。
三つ目は、チケットとれなくて無理そうです…>ベッジ・パードン

「国民の映画」はナチスの宣伝大臣ゲッベルスと1941年ドイツの映画関係者、ナチスの軍人たちのドラマ。前回の啄木が3人芝居だったのに対して、(敬称略!)小日向文世、段田安則、風間杜夫、白井晃、小林隆etc.…今回は錚々たる12人の役者が、ほぼ3時間出ずっぱりで演じる。それだけでもうおなかいっぱい。
重いテーマを、重いまま、でも上手に笑わせながら、動かして行くこと。舞台はゲッベルス邸での一夜・一場面だけで、その中で丹念に、ゆっくりと、人間模様が描かれていく様に、持ってかれっぱなしでした。個人的には、執事役の小林隆が。三谷舞台では「オケピ!」で見たことがあったのですが、そのときの記憶では、小柄な人というイメージが残っていたのに、全然そんなことない、すらりとした長身の役者さんでありました。役によって、何だか身体の大きさまで演じ分けていたかのような。こちらの勝手な思い込みなのだろうけれど、すごいな。

会場は神奈川県芸術劇場KAAT。今年出来たばかりだったのね(1/11オープン)。きれいでよかったです。開演前のアナウンスで「携帯電話抑制装置を作動させます」のようなことを言っていて、iPhoneは本当にそれまでは入っていた電波が入らなくなりました。すごい。…と思っていたけれど、舞台後半のこれ以上ないくらい緊迫した沈黙が支配する場面で結構長く携帯電話鳴らしていたオバカさんがいて…完全に遮断するわけでないのか、アラームだったのかはわかりませんが、ああもう、なんてことを!と心の中でゲンコツ握っておりました。