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April 23, 2011

*稲垣史学の地平

私のボスの、その先生である稲垣栄三先生。
亡くなられて10年ほどたつその先生の著作集が先だって刊行され、今回の建築史学会大会での記念シンポジウムとなりました。

帰宅後のtwitterから感想と自戒。

●「稲垣史学の地平」稲垣先生の弟子である上司のおかげで、著作集の四・茶室・数寄屋建築研究「ガンギニシトム」、また七・歴史的環境保存論「ミューズの幽閉」等に直前に目を通していたので、コアなところも概要を押さえながら聞くことが出来ました。それまで近代建築しか読んでいなかったのを反省。
●個々の実証を積み重ねるのとは少々異なり、構想ありき、理念ありきでまず概論を書き上げる稲垣史学。服部之総の影響。増田友也先生との親交。「日本の近代建築」が丸善から出た経緯…。東大建築史学の潮流を整理しながら、広大な範囲にわたる研究のそれぞれの論点を示してもらい、面白かったです。
●私のボスの「歴史学は解釈学である」という姿勢も、稲垣先生からの流れなのだと理解。
●知識の湧き出る泉が欲しい。いや、自分で掘って潤すのだな。私の「30代で成し遂げた仕事」は何になるのか。

シンポジウム後、工学部から移動しての農学部構内会場での懇親会から早めに離脱して、友人との約束に出掛けたのですが、慣れない農学部で、夜で、照明なくて、大雨で、何か工事現場で通れなかったりする個所もあって…。迷いました。iPhoneのマップも、どこに門があるかは教えてくれないんだもの…。